フラット35(保証型)って何?条件次第では通常のフラット35に比べてお得な住宅ローン

閑古鳥です。

住宅金融支援機構と民間金融機関との提携により登場したフラット35は、現在銀行をはじめとして多くの金融機関、一部の保険会社やモーゲージバンク、さらにはi-flatなどの住宅メーカーのノンバンクなどで取扱いが行われています。

普段あまり意識しませんが、このうち大半は「フラット35(買取型)」と呼ばれるローンです(以下フラット35)。フラット35にはこの他にも「フラット35(保証型)」と呼ばれる商品があります。

この両者の違いや商品性などを知って、ローン選びの選択肢を増やしていただければと思います。

(注)ご紹介している住宅ローンの金利は2017年3月現在のものとなっています。ご検討の際には必ず各銀行のHPから最新の金利をご確認の上ご検討ください。

フラット35とフラット35(保証型)の違い

住宅ローンの貸し手の違い

フラット35が民間金融機関が実行したローン債権を住宅金融支援機構が買い取る形態であるのに対して、フラット35(保証型)は民間金融機関がローンを実行して、そのローンに対して住宅金融支援機構が保証を行う点に大きな違いがあります。

抵当権設定者の違い

住宅ローンの借り手である私達にはあまり関係がありませんが、債権保全のために担保物件(土地、建物)に設定される抵当権設定者が異なります

フラット35が融資対象物件である建物とその敷地に住宅金融支援機構が第一順位の抵当権を設定するのに対して、フラット35(保証型)では、借入する金融機関が第一順位の抵当権を設定します。

団体信用生命保険(団信)の違い

フラット35が機構団信特約制度を利用できるのに対して、フラット35(保証型)は機構団信特約制度の利用は出来ません。

フラット35(保証型)を提供する金融機関の団信への加入を検討することになります。

この違いについては住宅金融支援機構のHPにも掲載がされていますので、ご覧になってみてください。

フラット35(保証型)とシミュレーション

フラット35(保証型)を利用できる金融機関

フラット35(保証型)を利用できるは、現在(2017年3月時点)でたった2つの金融機関のみになっています。

一つは日本住宅ローン株式会社、もう一つはアルヒ株式会社(旧:SBIモーゲージ)です。

日本住宅ローンのフラット35(保証型)は提携会社限定プランということになっており、積水ハウス 、大和ハウス工業、住友林業 、セキスイハイムの4社で住宅を建築・購入する場合のみ利用できます。

一方のアルヒはこのような制限もなく、店舗網も全国にあり、ネットからも事前審査が可能となっています。そこで今回はアルヒのフラット35(保証型)を詳しく見ていきます。

ARUHIスーパーフラット

ARUHIスーパーフラット

借入期間:15年~35年

金利:全期間固定 1.02%(団信なし)、1.32%(団信あり)

事務手数料:融資金額の2.16%(税込)

利用条件:住宅建設費(土地取得費を含む)または住宅購入価額の2割を手持金

利用するにあたっては「住宅建設費(土地取得費を含む)または住宅購入価額の2割を手持金」であること、すなわち融資比率が8割までとなっている点に注意が必要です。

通常のフラット35では住宅建設費(土地取得費を含む)または住宅購入価額の10割以下(ただし9割以下と9割超で金利が異なる)ですから、ある程度の手持ち金は必要になります。2割の手持ち金を用意できる方であれば、金利がその分低く設定されていることから検討する価値が十分あります。

団信の有無で0.3%金利が異なりますが、機構団信の約0.36%に比べても安くなっています。具体的にシミュレーションしてみましょう。

シミュレーション結果

前提条件を

借入金額:3000万円、借入期間:35年、融資比率9割以下、返済方法:元利均等返済、ボーナス払いなし

でシミュレーションしてみます。

シミュレーションにはフラット35のHPから利用できる「返済プラン比較シミュレーション」を利用しました。

フラット35の代表としては手数料の比較的低いi-flat(一条住宅ローン)を使って、ARUHIスーパーフラットと比較してみます。

i-flat(一条住宅ローン)

金利:1.12%

融資手数料:0.432%(キャンペーン期間中のため左記手数料、税込)

団信:機構団信(機構団体信用生命保険)

結果は

i-flat ARUHIスーパーフラット
総返済額(元利金合計) 36,276,809 円 35,685,366円
事務手数料 129,600円 648,000円
団信 2,043,300円 1,792,317円
総支払額 38,449,709円 38,125,683円

となりました。

事務手数料の安いi-flatと比較しても約30万円ほど総支払額が少ない結果となっています。

ご注意いただきたいのは借入期間15年から20年以下の場合です。期間20年以下の場合にはフラット35の金利が1.01%となっていることから、i-flatの借り入れの方が総支払額は少なくなります。

最後に

ご覧いただいたアルヒのフラット35(保証型)は平成28年10月3日より新規受付が再開されたローン商品になっています。

通常のフラット35に比べて、商品の設計に自由度がある分、債権化などのノウハウを金融機関独自に持たないといけない点などで、採用している金融機関が少ないのが実態です。

これからこのフラット35(保証型)の取り扱いが増えるか否かは分かりませんが、競争が激化している住宅ローン市場で他行との差別化を図る上で、また借入する立場の消費者として取り扱いする金融機関はもっと増えてほしいものです。