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住宅性能表示制度を利用する5つのメリット

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閑古鳥です。

先日取り上げた長期優良住宅の記事内でも少しだけ触れました「住宅性能表示制度」について今回は見ていきたいと思います。

この制度の利用は申請できるタイミングが限られていることから、打ち合わせの段階で制度利用について考えておく必要があります。

なおこの住宅性能表示制度は新築住宅だけの制度ではなく、既存住宅であっても評価を受けることが可能で、建築基準法に適合しているすべての住宅が対象となります。

住宅性能表示制度とは

品確法の中の柱の一つ

平成12年に施工された品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)は3つの柱から成り立っています。

  1. 住宅の基本構造部分の瑕疵担保責任期間を「10年間義務化」
  2. 様々な住宅の性能をわかりやすく表示する「住宅性能表示制度」を制定
  3. トラブルを迅速に解決するための「指定住宅紛争処理機関」を整備

この柱の一つが住宅性能表示制度となっています。

品確法は読んで字のごとく住宅の品質を確保し、消費者である購入者、施主の保護を目的とした法律です。

大半の方にとって住宅の購入は生涯に一度の大きな買い物です。電化製品であれば、その性能などはカタログに表示されていますので比較検討して購入することも用容易です。

ところが住宅は多くの業者が様々な構造や工法によって建てることから客観的な性能を消費者が知ることは大変困難です。

そこで住宅の性能について、共通の基準によって客観的に評価することを容易ならしめるのがこの住宅性能表示制度の役割になっているのです。

任意の制度

住宅性能表示制度は任意の制度となっていますので、性能表示を希望する意思表示を知る必要があります。

誰が評価するのか

性能評価は、国土交通大臣の登録を受けた第三者機関が行います。

現在一般社団法人住宅性能評価・表示協会のHPには119の住宅評価機関の登録があります。

評価項目

住宅性能表示制度では、性能を10分野に分けて、等級や数値で表示しています。

戸建て住宅は10分野23事項のうち、7事項が必須事項)、残りは選択事項となっています。

平成27年4月より、戸建て住宅は従来の10分野22事項から変更になっています。

等級の数値(1~5)が大きいほどレベルが高くなります。「等級1」は建築基準法の規定と同じですが、すべての分野で最高等級の必要はありません。

必須項目にあたる7事項を挙げてみました。

構造の安定に関すること

  • 耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)
  • その他(地震に対する構造躯体の倒壊等防止及び損傷防止)
  • 地盤又は杭の許容支持力等及びその設定方法
  • 基礎の構造方法及び形式等

劣化の軽減に関すること

  • 劣化対策等級(構造躯体等)

維持管理・更新への配慮に関すること

  • 維持管理対策等級(専用配管)

温熱環境・エネルギー消費量に関すること(いずれか必須)

  • 断熱等性能等級
  • 一次エネルギー消費量等級

 

我が家のi-smartの設計住宅性能表示の評価結果(一部抜粋)がこちらです。

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我が家は27年4月以前の評価なので10分野22事項での性能評価となっていますので、評価項目は現在と異なります。

性能が数値として表されますので、誰が見ても一目瞭然です。

評価の種類

評価には、「設計住宅性能評価」と建設住宅性能評価」の2つ種類があります。

設計住宅性能評価

設計段階で図面によるチェックが行われるのが設計住宅性能評価です。

図面や申請書類等の設計図書を先ほどの第3者機関へ提出し、「等級」や「数値」で性能が評価されます。

建設住宅性能評価

設計住宅性能評価で評価を受けた設計図書通りに施工されているか、建設中、建設後に現場でチェックをおこなうのが建設住宅性能評価です。

工事に関する報告書の確認と目視又は計測による現場の検査が実施されます。

第1回現場検査…基礎配筋工事の完了時

第2回現場検査…構造躯体工事の完了時

第3回現場検査…内装下地張り工事の直前

第4回現場検査…竣工時

なお建設住宅性能評価の取得には設計住宅性能評価を受けていることが必要です。

住宅性能表示制度のメリット

住宅性能表示制度を利用することで次のような5つのメリットがあります。

①施工ミス、手抜き工事の防止

国の指定第三者機関が、設計業務で性能を評価し、さらに施工段階と完成時に現場での検査を行うため、建設過程での施工ミス、手抜き工事の防止に一定の効果があります。

ただしこの現場検査も性能表示項目についてのおおまかな検査になる点に注意が必要です。

欠陥住宅や手抜き工事をチェックするためには、設計者や建築会社と利害関係のない専門知識を持った監理者(建築士)との間で監理委託契約を締結し、工事の各過程をチェックする第三者管理サービスの利用が必要と思われます。

 ②指定住宅紛争処理機関の利用

建設会社との間でトラブルが発生した場合、弁護士や建築の専門家が紛争の処理にあたる「指定住宅紛争処理機関(各地の弁護士会)」を手数料1万円で利用できます。ただし「建築住宅性能評価」を受けていることが条件になります。

この紛争処理は評価書の内容だけではなく、請負契約に関するすべての紛争が処理対象になります。

③住宅ローンの金利優遇

住宅ローンの金利優遇が受けられる場合があります。例えばりそな銀行の住まいの安心サポートローンのような商品がこれに該当します。

④地震保険の割引

地震保険は、耐震等級による割引率が大きくなります。耐震等級3の住宅では保険料は50%割引となります。住宅性能評価を受けている住宅ではこの地震保険の割引が利用可能です。

余談ですがこの耐震等級3を利用するためにはそれを証明する資料が必要となることに注意してください。

  • 「建設住宅性能評価書」または「設計住宅性能評価書」
  • 「耐震性能評価書」(耐震等級割引の場合)
  • 「適合証明書」(フラット35利用)
  • 「現金取得者向け新築対象住宅証明書」
  • 「技術的審査適合証」(長期優良住宅の認定申請の際に使用)

などになります。

注意すべきはフラット35で借入せず、長期優良住宅の認定も受けず、さらに住宅性能表示制度も使用せず、さらに現金取得もしていない場合には耐震等級3を証明する資料が何もないという事態になる場合があります。

⑤フラット35の取扱手数料が軽減

フラット35の取扱手数料が軽減される金融機関もあります。

我が家が利用した優良住宅ローンでは住宅性能評価物件では融資手数料が0.3%安くなります。

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(住宅性能評価については設計住宅性能評価でも割引は適用されます)

借入額1000万円あたり3万円ですから結構大きい金額になります。手数料が安いi-flatを利用できない一条工務店のフランチャイズで建てられる方は検討してみた方が良いかと思います。

我が家の場合このために取得したといっても過言ではありません。

最後に

ご覧いただいたように住宅性能表示制度は長期優良住宅の認定に比べると金銭的メリットや税制上の優遇は少なくなっています。

ただし長期優良住宅のような維持の為のメンテナンスの義務のようなものはありませんので、目的に合致する場合には住宅性能表示制度をうまく利用されるのが良いかと思います。

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