敷地・地盤調査・解体工事

木造家屋の解体工事にかかる費用は?業者選びはどうするの?我が家の工事価格から分かること

建物を建て替えるにあたって必要になるのが「解体工事」。

新築工事もそうですが、一生のうちにおそらく一度経験するかしないかのこの解体工事は多くの方にとって初めての経験。

「解体工事の相場ってどのくらい?」、「どこの業者に頼めばいいのか」など分からない事だらけですよね。

我が家の解体した家は木造瓦葺2階建で築43年、延べ床面積28坪でした。この解体に掛った費用をご紹介するとともに、ハウスメーカー2社による相見積もりも比較し、解体工事のポイントについて考えていきます。

解体費用の相場は?

木造家屋の解体坪単価

木造家屋の解体の場合おおよそ坪20,000円~40,000円程度が一般的な相場だそうです。

ただしこの家屋の解体の坪単価は

  1. 家屋本体の解体
  2. 内部住設および造作の撤去費用
  3. 下屋の解体

など、家本体を解体する値段を床面積で割った数値となっています。

解体の坪単価はあくまで参考程度

この坪単価、現場によって大幅に単価が異なってきます。

その理由としては

  1. 地域によって値段は異なる(廃棄物の処分に掛かる費用が地域により違う)
  2. 解体する家屋の場所によっては重機が使えず、手壊しになると坪単価は倍以上にも

などの理由のためです。

解体を行う現場を実際に見ないことには、正確な見積もりが出せないのが実態です。

業者のサイトをみると、沢山の解体事例が値段とともに掲載されています。しかしこれらはあくまで参考程度に見ておく必要があります。

新築工事のような坪単価と同じ物差しで予算を検討していると、痛い目にあう可能性もあります。

新築工事の坪単価、特に一条工務店i-smartなどは非常にわかりやすい坪単価体系になっています。

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実際に掛かった解体費用

我が家の解体工事現場の写真、手壊しが終了した後の様子。

ここで我が家の解体工事の見積もりから、どのような工事でいくら必要だったのか、詳細を見ていきます。特に家本体以外で処分が必要になるものなど、頭の片隅にでも入れておくといいと思います。

これからご紹介する価格ですが、あくまで我が家の解体で掛った費用になります。この点に注意してご覧ください。

建物本体の解体費用

見積もりによると家屋本体の解体処分の内訳は

  • 上屋解体処分 93.5㎡ 単価6,000円 561,000円
  • 土間基礎解体処分 64.61㎡ 単価1,800円 116,298円

の合計で677,298円。

金額を坪数で割った坪単価は23,904円。ここまでは先ほどの木造住宅解体の平均坪単価20,000~40,000円にピッタリ当てはまります。

しかし解体に必要な費用はこれだけではありませんよね。

建物本体以外の解体費用

仮設工事費用

解体工事の際に発生する埃や、解体した建物の破片の近隣への飛散、騒音の軽減などのために、養生が必要となります。

養生シート 198㎡ 単価600円 118,800円

合計で118,800円。

養生シートは解体する建物の軒より高く設置されるのが一般的です。

重機を使って家本体の解体を行っている際の写真。解体工事の終盤の様子。

価格を安く見せて請け負うとする業者の中には、この養生が見積もりに含まれていない、あるいは高さが足りていないケースもあります。

解体工事で養生を行わないこと自体は違法ではありません。それでも解体に始まって、新築工事までの約半年の期間、ご近所には迷惑をかけることになります。

最初のステップの解体工事から無用なトラブルを避けるためにも、金額面だけではなく、養生は十分に行われるのか、施主側でもよく確認しておきたい点です。

重機回送費 一式 66,000円

解体に使う油圧ショベルなどの重機を運ぶための費用のことです。

重機が入れない現場ではすべて手壊しでの作業となりますので、その場合、この重機回送費よりさらに多額の費用が掛かってしまします。

家屋以外の部分の解体費用

建物本体以外の附属設備について解体では別途費用必要になります。

我が家では

  • バルコニー処分 一式 30,000円
  • 玄関土間(タイル貼り)処分 2.15㎡ 単価3,600円 7,740円
  • 車庫解体処分 10.8㎡ 単価3,000円 32,400円
  • ボイラー建屋処分 一式 1,800円
  • スチール物置処分 一式 3,600円
  • カーポート処分 一式 24,000円

合計で99,540円掛かっています。

バルコニーは建物本体の解体費用に入ってくるのかと思いきや、見積もりでは建物以外の解体費用に区分されていました。

解体したのはこちら、幅6m×奥行きが1.5m位の広さのバルコニーです。

家本体とは別に解体料金が発生したバルコニーの写真。

意外に安かったのがスチール物置です。1坪ほどの物置が3,600円で処分できました。

ボイラー建屋は電気温水器の風よけに設置された木造の囲い、車庫はカーポートとは別に建物に付属した形で建てられた木造のものでした(下記写真)。

建物に付属して建てられた車庫の様子、こちらも解体料金が別途発生。

建物、建物附属設備の合計と坪単価

ここまでの合計が建物やそれに付属する建物の解体に掛った費用です。

その合計は961,638円(税抜価格)となります。坪単価では約34,300円になりました。

一般的に言われている木造解体費用の坪単価に収まったようです。

あくまで目安の坪単価ですが、これが極端に高い場合は勿論のこと、安すぎる場合にも見積内容をよく吟味し、分からない点など、遠慮せずに業者によく確認しましょう。

このようなやり取りの中でも、業者の質を垣間見ることができますよ。

更地にするにはさらにお金が必要

ここまでみてきた建物本体の解体工事以外にも、新築工事で邪魔となる植栽の伐採や処分しきれない家具などの費用がさらに必要になります。

植栽の処分費用

背丈の低い植栽は、事前にある程度処分をしましたが、幹の太くなったもの、植栽自体は伐採したものの根が残っていたものなどは解体時に伐採、処分してもらいました。

  • 切り株処分 1本 1,200円
  • 立木処分 1本 9,600円
  • 植え込み処分 5㎡ 9,600円
  • 植え込み処分 1本 6,000円
  • 切り株処分 2か所 9,600円

合計で36,000円。調べてみるとほぼ平均的な料金だったようです。

処分出来なかった家具等の残置物の廃棄費用

処分しきれず解体工事の際に一緒に処理した食器棚、ダイニングテーブル、冷蔵庫の写真。

解体する家の中に残った家具等の処分費用になります。

  • テーブル処分 600円
  • 食器棚処分 4,800円
  • 冷蔵庫処分 12,000円
  • ダイニングセット 2,160円
  • 本棚処分 1,200円

合計で20,760円です。

写真と処分費用を見比べると分かりますが、ダイニングセットのような木製品は安く、食器棚のようにガラスが混在すると値段が高くなります。

リサイクル業者にも問い合わせてみましたが、食器棚、本棚、ダイニングセットともに値段はつけられず、処分費用だけが掛かるようでした。

解体の場合、家具など無理して自分で処分しようとせずに、解体現場で処分してもらう方が安く済むケースがあることも頭に入れておいた方が良いと思います。

解体工事の業者選び

解体工事では必ず相見積もりを行い、業者を選ぶことをお勧めします。

ハウスメーカーの提携業者の解体見積もり比較

我が家では一条工務店、大和ハウスの提携業者からそれぞれ見積りを取りました。

同じ家の解体ですが、業者によっては値段にも差がある良い例になるかと思います。

解体工事以外のダイワハウスの見積額はこちらの記事に。

ダイワハウスXEVOの価格はいくら?見積書からみる坪単価と値引き

①建物本体の解体費用比較(防塵養生費込)

一条工務店提携業者 796,098円

大和ハウス提携業者 542,500円

②付帯工事費用比較(ベランダ、カーポート、植栽等撤去費)

一条工務店提携業者 201,540円

大和ハウス提携業者 83,889円

③収集運搬工事

一条工務店提携業者 0円(上記本体付帯工事費に含まれる)

大和ハウス提携業者 102,400円(木くず、コンクリートの運搬費用、4t車)

④廃棄物処理費用

一条工務店提携業者 0円(上記本体付帯工事費に含まれる)

大和ハウス提携業者 579,900円

⑤その他費用

一条工務店提携業者 0円(上記本体付帯工事費に含まれる)

大和ハウス提携業者 326,000円(現場管理費、諸経費)

合計

一条工務店提携業者 997,638円

大和ハウス提携業者 1,634,689円

見積額の差は、驚きの637,051円にもなりました。ハウスメーカー提携の業者といえども、ここまで値段は変わってくるのです。

ハウスメーカーに解体工事を依頼する場合、一般的に2割から3割のマージンが価格に上乗せされているようです。

しかしこの大和ハウスの提携業者の見積価格は、坪単価にして68,112円。通常の坪単価に比べても割高な印象を受けます。

現場管理費と諸経費の326,000円あたりは、ハウスメーカーのマージンではないでしょうか。

自分で解体業者を探す場合

今回のように、ハウスメーカーへ解体をお願いするメリットとして

  1. 知らない解体業者に工事を依頼するリスクが少ないこと
  2. 工事日程の調整を施主が行う必要がないこと

など挙げることができます。

我が家は初めに大和ハウスから、次に一条工務店の提携業者から見積もりを取りましたので、比較検討することが出来ました。またハウスメーカーを介在させることで、業者の選別をしてくれるだろうと想像し、少々マージンもやむを得ないと考えました。

しかしあまりにも見積価格が高い場合や、ハウスメーカーの中間マージンを減らしたい場合、さらにはハウスメーカー提携業者との比較をしたい場合など、業者探しを自分でする必要があります。

その際には複数の解体業者から見積を取って、比較・検討するのが手っ取り早いと思います。

例えばこちらのような一括見積サイトを利用してしまうのも一つの手です。

解体見積お助け隊公式ページ

解体業者3社の見積りが無料で取れるため、

  1. 解体する建物の相場を知ることができること
  2. 自分で解体業者を探す手間が省けること

などメリットも多いと思います。

また業者の選定もあらかじめ行われているようなので、安心できる業者を探す労力は省けそうです。

最後に

建物の解体が終わってホッと一息ですが、まだしなければいけないことが残っています。

建物を解体した場合、一カ月以内に建物滅失登記をしなければいけません。

登記申請を怠ると10万円以下の過料に処せられることもあるので注意が必要です。

この建物滅失登記、司法書士にお願いすると約4万円ほど費用が掛かります。

建物滅失登記は非常に簡単ですから、ご自分でやってみることをおススメします。こちらの記事から登記申請書のひな形をダウンロードできますので、ご覧ください。

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解体工事は建て替え意外の方にとっては、とかく無縁なものと考えがちです。

現在820万件に上ると言われているいわゆる「空家問題」や古くなり寿命を迎える建物がこれからますます増加し、解体に対する需要も増してきます。

新たに土地を購入し新築された場合でも、ご両親が住まわれているご実家を、将来どのようにするのか、その中で解体工事を検討する可能性もないとは言えません。

解体工事はすべての人にとって決して他人事ではないのかもしれませんね。

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