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加湿器の運転前に知っておくと役に立つ家の中の水蒸量の変化

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閑古鳥です。

全館床暖房プラス外気の湿度が下がってくると気になるのがおくない室内の乾燥、すでに加湿器を稼働させているご家庭もあるかと思います。

我が家でも昨年の床暖房運転開始から、室内の乾燥が激しかったことから加湿器を二台購入しました。

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PanasonicのFE-KXF15-Wです。電気代、加湿能力もさることながら、気化式の加湿器のため過加湿にならない点など総合的に判断して購入しました。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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今年は今のところ加湿器の出番がやって来ません。室内室外とも相対湿度はまだ高めであることに加えて、昨年と違い室内の湿度変化がさほどではない気がするからです。

実際の環境でどの位の水蒸気量が日々屋外に排出されているのか、などについて検討してこれからの過乾燥状態の際の適切な加湿器の運転などに参考にしてみたいと思います。

ただしお断りしておきますが、あくまで机上の空論に近いものとなります。また誤りがあれば教えて頂けると幸いです。

前提として相対湿度、絶対湿度の違いについての理解が必要になります。こちらの記事を参考にしてみてください。

室内から排気される水蒸気量

今回使用するは11/8の午前9時の我が家の2F廊下で計測したデータです。

温度相対湿度絶対湿度
室内22.7℃43.6%8.8g/㎥
外気7.6℃67%5.4g/㎥

ロスガード90の湿度交換

一条工務店のセントラル熱換気システム「ロスガード90」の冬の湿度交換についてみていきます。

ロスガード90の湿度回収:冬は61%(39%の水蒸気は室外へ排出)

換気回数:0.5回/h

我が家の気積:317.84㎥

建築基準法では0.5回/h以上の計画換気が義務付けられています。すなわち2時間で1回、家の空気を入れ替えるという事です。

気積は長期優良住宅の申請書類の中、換気計画の部分をご覧いただければ記載されています。

これをもとに計算すると

排気される水蒸気量 317.84㎥×0.5回×8.8g/㎥×39%=547.0g

給気される水蒸気量 317.84㎥×0.5回×5.4g/㎥×39%=335.2g

損失水蒸気量 547.0g-335.2g=211.8g

湿度交換をしない顕熱交換型の換気システムでは損失水蒸気量は543gになるので、ロスガードの全熱交換によって331gの水蒸気が室内に留まった計算となります。

家の隙間からの漏気量

我が家のi-smartのC値(相当隙間面積)は0.5㎠/㎡です。この隙間からも一定量の漏気があります。C値による漏気量については下記のリンク先のデータを参考にしました。

参考 漏気量を踏まえたQ値計算を(北海道住宅新聞)

C値0.5㎠/㎡の場合、風力換気量は0.06回/hですが、完成後一年半経過していること、温度差換気量を考慮してざっくりと0.1回/hで計算してみます。

漏気によって排気される水蒸気量 317.84㎥×0.1回×(8.8g/㎥-5.4g/㎥)=108.1g

家の隙間から失われる水蒸気量は108.1gとロスガードの湿度交換のおおよそ半分の量程度になるのでしょうか。

局所換気

まず換気扇の仕様書から風量を調べてみました。

スマートバス換気扇(Max社VF-C17KC2/90p)…風量(90㎥/h)

トイレ換気扇(三菱パイプ用ファン 排気用 V-12PED5)…風量(140㎥/h)

レンジフード(Arietta CBARF-951)…風量(強640、中540、弱315㎥/h)

風呂、トイレ、キッチンは計画換気外の局所換気となっていますので、外気が直接入る場所です。

それぞれ大まかに計算した我が家の使用時間を掛けて1時間当たりの排出される水蒸気量を計算すると

風呂 90㎥/h×8時間=720㎥

トイレ 140㎥/h×1時間=140㎥

キッチン 315㎥/h×1.5時間=473㎥

合計 720㎥+140㎥+473㎥=1,333㎥

1時間当たりの排出水蒸気量 1,333㎥÷24時間×(8.8g-5.4g)=188.8g

188.8gの水蒸気がこの1時間で排出されている計算になりました。

1時間当たりの排出水蒸気量

ロスガード、家の隙間、局所換気からの排出される水蒸気を合計すると

211.8g+108.1g+188.8g=508.7g

となりました。24時間に換算すれば12,209g、1日で約12リットルもの水蒸気が屋外に排出されていることになりました。

ところでこの時間で気積中に存在する水蒸気量は

室内の総水蒸気量 317.84㎥×8.8g=2,805g

となっており、先ほど求めた1時間当たり508.7gの水蒸気が排出されると5.5時間くらいで屋内の水蒸気はゼロになってしまう計算になります。

ゼロにならないのは、当たり前の話ですが室内で発生する水蒸気があるからです。

室内で発生する水蒸気

では室内で発生する水蒸気量とはどの位になるのでしょうか。人からも、調理や入浴そして洗濯物などから水蒸気は発生しています。

室内の水分量が発生しているのかこちらは皆目見当が付きませんでしたので、こちらのサイトを参考にさせていただきました。

参考 住まいの中の水蒸気(住宅金融普及協会)

参考 結露の発生を防ぐ住まい(田中建設)

これを元に我が家で発生する水蒸気量をざっくりとはじき出してみると

人体から発生 休日で6,000g、平日は4,500g

調理で発生 1,800g

洗面・入浴で発生 2,500g

室内干の洗濯物で発生 2,500g

合計 休日:12,800g(1時間当たり533g)平日:11,300g(1時間当たり470g)

になりました。先ほど計算した排出される水蒸気量508.7gと比較して、発生する水蒸気量が470g(11/8は平日)とかなり近い数字になっています。

排出と発生する水蒸気量のアンバランスの謎

先ほどまで見てきたデータが僅か1時間だけのものだったので、約1か月間のデータを使って考えてみました。

今度は排出された水蒸気量から室内に存在する水蒸気量を引いたものを発生したであろう水蒸気量としてグラフにしてみました。

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室内に存在する水蒸気量はほぼ一定となっています。これに対して排出されている水蒸気量は一日あたり4,000~16,000とかなりバラつきがあります。その結果室内で発生したと思われる水蒸気量の値も、日によってかなりの差が生じています。

平均すれば先ほどの排出量12,800gに近い数値なのですが、このバラつきの原因が何とも特定できません。推測なのですがひょっとするとエコカラットの調湿機能が関係しているのかもしれません。

我が家のエコカラットについては以前Web内覧会でご覧いただいた通りです。

我が家のエコカラットは施工面積で29.7㎡(13か所)になります。エコカラットの吸放出量は1㎡あたり400gとされていますので、我が家のエコカラットは最大11,880gの水蒸気を吸放出することが可能です。

エコカラットの技術・試験情報によると

エコカラットは、優れた吸放湿特性で室内の湿度変動を安定させ、結露やカビ、ダニ発生の抑制が期待できるとともに、冬期に問題となる過乾燥を抑制し、快適空間を維持する効果があります。当社実験によると、エコカラットによって湿度変動が抑えられ、結露や過乾燥が軽減された快適な状態に維持されていました。(出典 LIXIL エコカラットちょうどいい湿度より引用)

とあります。我が家のこの期間の相対湿度を見てみると

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確かにほぼ40~50%台で推移していることが分かります。全館床暖房の運転で室温もほぼ一定を保っていることから絶対湿度もほぼ8~10gで推移しています。

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惜しむらくはエコカラットの重量が吸放湿によってどのような変化をしているのかが分からない点です。エコカラットを一枚用意して重量の変化を調べてみれば本当に吸放湿しているのかは確認できるのかもしれません。

(参考)我が家の気積での水蒸気の発生量と排出量の差を求めたのが次の表です。

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あくまで毎日の発生と排出量の差(まったく加湿をしていない状態)である点に注意してください。

冒頭でご紹介したパナソニックの加湿器は1時間の中運転でおおよそ25帖の部屋を1ℓ加湿することが可能です。細かい計算はしませんが目安になるかと思います。

最後に

ネットを見ていると外気30%、室内50%の(相対)湿度の時に湿度交換が行われるといずれ室内の(相対)湿度は30%に近づいていきます、という誤った説明がされているケースを見かけます。実際はそんなに単純ではないことがお分かりになったかと思います。

特に加湿量を考える上では絶対湿度を理解していないと物凄い結露を発生させてしまう可能性もあります。

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