既に売電をしていても手続きが必要な「太陽光みなし認定」って何?怠ると大変なことに

閑古鳥です。

一条工務店群馬から久しぶりに郵便が届きました。一体なんだろうと思い中を確認したところ、太陽光発電のみなし手続きの案内と手続きに必要な提出書類が同封されていました。

そういえば今年の春に「再生可能エネルギー発電事業者のみなさまへ」と題した葉書が送られてきたのを覚えていらっしゃいますか?

再生可能エネルギー発電事業者のみなさまへ

(クリックすると大きい画像が見られます)

「これって一体何?」と一条ブローガーの方でも記事にされた方もいらっしゃいました。この葉書自体は特に何かをしなければいけない物ではありませんでしたが、今回のみなし認定手続きは、この葉書内にある「旧制度で認定を受けている」場合に必要となってくるものです。

(なお今回の手続きは一条工務店群馬の場合となります。直営や他のフランチャイズでは手続きが必要になるか未確認であることを、予めお断りしておきます。)

FIT法、改正FIT法って何?

太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの普及を目的として、電力会社に再生可能エネルギーで発電された電力を、国が定めた期間、価格で電力会社に買い取ることを義務付ける制度固定価格買取制度(Feed-in Tariff)です。

この固定価格買取制度を定めている法律が「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」通称「FIT法」と呼ばれています。

2012年7月にスタートしたこの固定価格買取制度ですが、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法等の一部を改正する法律」、いわゆる改正FIT法が国会で可決したことにより、2017年4月1日に制度の変更が行われました。

先ほどの葉書に書かれていた「旧制度で認定を受けた方」は2012年7月の旧制度のもとで接続契約が済んでいる方、「新制度で申請される方」に該当するのは2017年4月以降に変更された新しい固定価格買取制度で接続契約をしている場合になります。

みなし認定手続きが必要となったのには、このFIT法の改正、つまり固定価格買取制度の見直しによるものだったのです。

FIT法が改正された理由は?

改正理由は今回の認定手続とは直接関係はありませんが、なぜこの固定価格買取制度は見直しが行われたのでしょうか。

2012年に始まった固定価格買取制度ですが、年数を経るにしたがって様々な問題が提起されるようになってきました。この制度が抱えていた様々な問題点を解決していこうというのが今回の固定価格買取制度見直しの主な目的になっています。

法律の改正によりどのような改善が図られるのか、その目的として以下の点が挙げられています。

①エネルギーミックスを踏まえた電源間でバランスの取れた導入を促進(FIT認定量の約9割が事業用太陽光)

②国民負担の抑制のためコスト効率的な導入を促進(買取費用が約2.3兆円に到達見込み)

③電力システム改革の成果を活かした効率的な電力の取引・流通を実現(一昨年、九州電力等で接続保留問題が発生)

出典:FIT法改正を踏まえた調達価格算定について(資源エネルギー庁)

では具体的に何をどのように改善していくのか、上記リンクをご覧いただくと、5つほどがポイントとして挙げられています。

なかでも「認定を受けているものの、発電を開始していない」状態の設備、いわゆる「未稼働案件」は31万件にも及び、これが大きな問題となったことはご存知かと思います(認定を受けて売電価格を固定し、パネル代を含めた設備費用がさらに下がるまで発電を開始せず、利益を最大化しようとするケースです)。

このような未稼働案件の排除と、新たな未稼働案件発生を防止する仕組みなどを新制度では導入しています。

以前ご紹介した複数年にわたる調達価格を定めることが可能となったのも、この改正FIT法の成立を受けたものです。

閑古鳥です。 12月13日に開催された調達価格等算定員会で来年度以降の再生可能エネルギーの調達価格についての委員長案が発表され...

みなし認定って何?

旧制度での認定を受けており、新制度での認定を受けたものとみなされる場合、この「受けたものとみなされる」認定を、新制度での新規認定と区別するために、「みなし認定」と呼んでいます。

ただし新制度では認定の仕組みが違うことから、ザクッと言ってしまうと、「新たに認定を取る必要はなけど、新制度で認定する場合に必要となる事業計画書を今回追加で提出してね」というのが今回の案内の内容だったわけです。

我が家は、平成27年に認定を受けて売電を開始していることから、改正FIT法ではこの「みなし認定事業者」になります。

提出しないともしかして大変な事が起こるかも

今回のみなし認定手続きですが、提出期限が定められていますので注意しましょう。

平成28年度(平成29年3月31日)までにFITの認定を受けている、あるいは運転を開始している方が新制度へ移行するための事業計画を提出する期限は平成29年9月30日まで

期限までに提出しなかった場合は

新認定制度における事業計画を提出するという認定基準を満たさないので、認定が取り消される可能性がありますが、認定が自動的に失効することはありません。聴聞という弁明の機会を経た上で、それでもなお提出されなかった場合に認定を取り消すことになります。

期限で即取り消しになる訳ではありませんが、聴聞を経てもなお未提出の場合、認定が取り消されて売電が出来なくなってしまします。

パネル代も回収できていないのに売電打ち切りとなったら、大変なことになってしまいますよね(^^;

事業計画書の書き方

提出方法

提出方法には「電子申請で手続き」する方法と「紙申請で手続き」する方法の2通りがあります。

電子申請は登録者IDとパスワードを持っていることが条件となり、こちらで行うのが正式の手続きとなります。

紙申請ですが、ネットに詳しくない場合やそもそもインターネットの環境を持ってない方向けの例外的な方法のようで、何だか随分馬鹿にされた気がしてならないのですが、仕方ありません。

そもそも登録者IDなぞ初めて聞いた話で、全く知りませんでした。登録者IDを取得するのには郵送で申請書と印鑑証明を送る必要があるため手続き以前の準備が必要になります。

私は今回紙申請による手続きを選択しました。

紙申請の事業計画書の書き方

「事業計画書」と聞くと、経営者の方や財務経理担当の方は、「銀行に提出する事業計画書」を思い浮かべて思わずうんざりしそうですが、心配ご無用、至って簡単なお仕事です。

必要書類は

①事業計画書②代行提出依頼書…私の代わりに電子申請してくださいという依頼書

③印鑑証明書…発行から3か月以内の原本

④接続の同意を証する書類の写し(平成29年3月31日までに売電を開始していない方のみ)

提出にかかわる各書式はこちらからword形式でダウンロードできます。

なおこの事業計画書を作成するにあたり、手許に用意しておく書類があります。

①実印

②購入電力の知らせ(電力会社の毎月の検針票です)

③敷地面積が分かる登記簿謄本や固定資産税評価通知書など

の3点は必ず必要となります。

この事業計画書は太陽光の場合、10kW以上と10kW未満で書式が違います。今回は10kW未満の太陽光を除く事業計画書をご覧ください。

まず記入に当たって必要となる「購入電力のお知らせ」(東京電力エナジーパートナーの場合)の転記する箇所です(①~⑥まで)。これを見ながら事業計画書の必要箇所に記入を行います。

まず事業計画書の一番上の部分

太陽光みなし認定事業計画書の書き方例①

特に難しい点はありません。捺印は必ず実印を使用してください。ここで実印を押印するため、本人確認で印鑑証明書が必要になる訳です。

事業計画書の次の部分。

太陽光みなし認定事業計画書の書き方例②

電力購入量のお知らせから転記する箇所がほとんどです。事業区域の面積は登記事項証明書、固定資産税評価通知書にある課税明細などから転記してください。

事業計画書の最後の部分です。

太陽光みなし認定事業計画書の書き方例③

こちらも特に難しいところはありません。中段の標識の掲示については20kW以上の場合にチェックを入れてください。

これで事業計画書は完成です。代行提出依頼書は簡単なので割愛させていただきます。

これら二点の書類に印鑑証明書を添付して郵送すれば、みなし認定の手続きは終了となります。お疲れ様でした(^^)

最後に

今回のみなし認定手続きについて自分で行うのは、あくまで一条工務店群馬の場合です。直営では一条工務店が手続きを代行してくれるという話もあります(私自身は未確認)。

いずれにしても手続きを怠ると売電が継続できなくなりますので、気を付けて置くに越したことはなさそうです。

なお制度などをより詳しく知りたい方は資源エネルギー庁のHPを参考にされるのが一番手っ取り早いかと思います。