太陽光発電を始めた2015年度から確定申告を行っている我が家、毎年確定申告は国税庁の「確定申告コーナー」で作成した申告書を印刷、税務署の窓口に提出していました。
申告書提出に行く出向く必要のない、e-Tax(国税電子申告・納税システムのこと)の存在はもちろん知っていましたが、年一回の申告のためにICカードリーダライターを購入するのも勿体ないですよね。
そんなe-Taxを利用するための手続きが、2019年1月から大きく簡略化されるのはご存知ですか?
新しく登場したのが「ID・パスワード方式」による申告。
「これはなかなか便利そう」と感じ、さっそく税務署で登録手続きをしてきました。
- 確定申告のために、税務署に出向くのが面倒
- 確定申告時期は混み合うので、時間を費やすのがもったいない
- 電子申告は便利そう、でも必要になるものの取得が面倒・お金がかかるので敬遠していた
今回の記事はこの条件に当てはまる方に、ぜひ知っていただきたい内容です
確定申告の負担が大幅に減る、確定申告の「 ID・パスワード方式」
現行のe-Taxは2019年1月以降、「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」の2種類に簡略化されます。
申告の際に準備するものが、それぞれの方式とも現在よりも減ります。
現在のe-Tax(現行方式)で準備するものは
- e-TaxのID・パスワード
- マイナンバーカード
- ICカードリーダライター
の3点でした。
これが新しく導入される「マイナンバーカード方式」では
- マイナンバーカード
- ICカードリーダライター
の2点に。
さらに「ID・パスワード方式」では
- e-TaxのID・パスワード
だけになります。
「ID・パスワード方式」ではID・パスワードを取得するだけで、電子申告が出来てしまいます。
またPC、スマートフォンのいずれでも申告ができるようになります。
個人的にはスマホでの申告書作成は、その性能上、画面の表示スペースが限られてしまうため、間違いが生じやすいのではと感じます
何も用意せず始められるように改善されたことで、敷居が高かった電子申告が利用しやすくなったことは評価に値することかなと思います。
「 ID・パスワード方式」のメリット・デメリット
画期的な「ID・パスワード方式」ですが、いい面だけではありません。
メリット
メリットとしては
- PC、スマホから自宅に居ながらにして確定申告ができる
- 源泉徴収票の提出が不要
- 提出にかかる郵送料や税務署に出向く時間、費用の節約
などでしょうか。
参考 e-Taxを利用して所得税の確定申告書を提出する場合の「源泉徴収票」や「生命保険料控除の証明書」などの第三者作成書類の添付省略の制度について(国税庁HP)
デメリット
当然デメリットもあります
- 暫定的な方法、3年後には見直しも
- ID・パスワード取得は税務署に出向く必要がある
実はこの「ID・パスワード方式」はマイナンバーカードやICカードリーダライタが普及するまでの暫定的な対応となっており、導入後3年を目安に見直しが行われる予定です。
個人的には確定申告だけに利用するICカードリーダライタの普及が、そこまで進むとは考えられませんので、税務署の思惑通りにはいかないのではないかと思いますが。
また申告自体は家に居ながらにしてできるのですが、IDとパスワードを取得するのは税務署に行く必要があります。取得したID・パスワードが翌年以降も使えますので、税務署に行く1回だけは我慢しましょう。
次にどのようにIDとパスワードが発行されるのか、実際に税務署に行ってきましたので、流れをご紹介します
ID・パスワード取得手続きのご紹介
先日税務署に行って手続きした際の流れを、ご紹介しておきます。
取得の手続きにかかった時間は、待ち時間を除くと、およそ3分程度でした。税務署窓口の混み具合によっても、案内されるまで時間がかかる場合もありますが、私が行った時はあまり混んでおらず2分程度でした。
取得手続きの流れ
取得までの流れは特に難しいところもありませんが、職員が立ち会ってくれるので、何かわからなければすぐに聞けます。
- ①税務署の相談窓口で住所氏名を記入、番号札を渡される
- ②取得申請画面が表示されているPCに案内される
- ③職員が立ち会い、内容を入力(自力でも入力可能な内容でした)
- ④入力内容に基づき、運転免許証で本人確認
- ⑤取得したID・パスワードなど記載された通知をプリントされ、渡される
③の入力項目は
- 氏名(ふりがな)
- 氏名(漢字)
- 郵便番号
- 住所(3の入力で市町村名までは自動表示)
- 電話番号
- 暗証番号を2回(英数大文字小文字番号を含む8ケタ以上)
- 秘密の質問を選択し、答えを入力
だったと記憶しています。
取得したID・パスワードの用紙
最後に「利用者識別番号等の通知」と「ID・パスワード方式の届出完了通知」を渡され、手続き終了です。
それぞれ次のような書式でした。
国税庁のHPにある「確定申告書等作成コーナー」で申告書の作成が終了した後、税務署への提出方法を選択する画面で、「e-Taxで提出する」→「ID・パスワード方式により提出する」を選択し、取得したIDとパスワードを入力すれば電子申告が行えます。
最後に
電子申告と言えども、帳簿は7年間保管することが義務付けられています。印刷し、領収書などの証憑とともに大切に保管し、税務署からの問い合わせに備えておきましょう。
太陽光発電の確定申告では、雑所得の収入と費用を算出するのは特に難しくありません。国税庁のHPを利用すれば申告書の作成も簡単にできますので、今回ご紹介した電子申請で手間をかけずに申告されてみてはいかがでしょうか。
確定申告書作成方法に関する以下の記事について、「確定申告書等作成コーナー」が更新されましたので、1月4日に平成30年分に更新しました。確定申告の際に参考にしていただければと思います。
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