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一条工務店のi-smartでは「スマートキッチン」が標準仕様となっています。スマートキッチンには標準仕様のスリムタイプをはじめ、標準外サービスのステップカウンタータイプ、ワイドカウンタータイプなどラインアップも多くあり、展示場でこれらのキッチンを実際に見たり、触れたりすることも可能です。
しかしセカンドキッチンとなると現物を見る機会はなかなかありませんよね。我が家でも現物を見ることなく、「仕様確認ノート」に記載されている小さな写真だけでセカンドキッチンを採用しました。
完全分離型の二世帯住宅ではスマートキッチンを1,2階の二カ所に設置されるケースが多いようです。セカンドキッチンが採用されるケースはかなり限定的で、我が家のような共有二世帯住宅が主になるのではないでしょうか。
今回はなかなか見る機会がない一条工務店のオリジナルセカンドキッチンについてご紹介です。
オリジナルセカンドキッチンの価格、仕様は?
オリジナルとあるように、セカンドキッチンはメーカー品ではなく、一条工務店が独自に製造しているキッチンです。
- 価格:323,000円(1階に設置)、336,600円(2階に設置)(IHヒーター、吊戸がある場合の価格)
- 扉カラー:ピュアホワイト
- キッチンカウンター:アイボリー
- キッチンの高さ:80、85、90㎝
- ステンレスシンク
- キッチンの前の壁はタイルまたはボードの施工が標準
- 吊戸棚なしも選べますが、その場合は減額となります(価格は不明)
一見すると高額オプションのように感じますが、セカンドキッチン本体、レンジフード、吊戸棚、キッチン前のボード、そして施工費がセットになってのお値段ですから、考えようによっては安いのかもしれません。
ただしキッチンの高さとガスコンロへの変更以外については選択の余地はありません。生産数が少ないため、これは止むを得ないところでしょうか。
セカンドキッチンの付属取扱説明書がこちらです。
説明書は「i-クオリティー・シリーズ」「i-スタンダード・シリーズ」「スマートキッチン」と共通のものでオリジナルセカンドキッチンの文言は見られません。
コスト削減のため、多くの部品・部材がこれらのキッチンと共通のものを使用しており、敢えて独自の説明書は不要だったのでしょうね。
セカンドキッチンの設備は?
セカンドキッチンの設備について細かく見ておきましょう。
シンク・カウンター・扉カラー
シンクはステンレス製、カウンターは人造大理石のアイボリー、収納の扉の色はピュアホワイトの一択。水栓もこの写真のような一種類のみです。
セカンドキッチンは真っ白なので、設置する部屋の壁紙の色にも気を付けたいところですね
IHクッキングヒーター
IHクッキングヒーターは三菱電機のCS-G28Bが使用されています。
希望小売価格は158,000円、ネットでの実売価格は78,900円でした。
調理器具はIH以外にもガスコンロタイプも選べますよ
レンジフード
レンジフードは富士工業のBDR-3HL、ネットの実売価格は22,000円前後です。
換気口はレンジフードの左側、バルコニーに面した壁に設置されています。
こちらは通常のキッチンの排気口と同じ物です。
キッチン前のボード(セラール)
分りにくいですが、キッチン前の壁はセラール(白いボード)にしました。タイルとボードのどちらかが標準の施工となります。
施工範囲はキッチン左側はサッシとの境目まで、右側はセカンドキッチンの右端までとなっています。
水撥ねが気になる場合、施工範囲を広げるといいかもしれませんが、その場合にはオプション扱いとなります
セカンドキッチンの照明
吊戸棚には収納の機能以外にも下部に照明と2口のコンセントが付いています。
カップボードの吊戸棚にも照明がありますが、これと比べてかなりサイズが大きいのが分かります。
我が家ではキッチンを設置しているセカンドリビングの照明は標準のシーリングライトが一つだけ、吊戸棚の照明で照度不足を補っています。
仮に吊戸棚を設置しないケースでは、セカンドキッチンの頭上に照明の設置を検討する必要があります。
壁に向いて設置されるセカンドキッチンの手元はかなり暗くなります
換気扇の照明も同時に点灯させれば、作業する手許は一定の明るさを確保できます。
作業スペースは圧倒的に不足
上の写真からも分かるように、作業スペースはIHとシンクの間のみとなります。したがってこのセカンドキッチンはあくまでミニキッチン的な存在で、ちょっとした軽食を作ったりと用途はかなり限られてしまいます。
食材を置く、下ごしらえをする、まな板を使うなどの作業を同時進行させるにはスペースはかなり不足します。
完全分離の二世帯住宅では、費用は膨らみますが、スマートキッチンを2カ所設置する方がストレスなく使えると思います
セカンドキッチンの収納
まずはキッチン向かって右側、シンクの下の収納部分です。幅89㎝の大きい収納、スマートキッチンのシンク下の収納と全く同じです。
こちらは向かって左側、IHヒーター下の仕切りの付いた引出し。幅は60㎝とこちらもスマートキッチンと同じものが使われています。
さらにその下の収納には包丁入れが手前にあり、チャイルドロックが付いています。
一番左側。四角い穴にはフックを取り付けて、オタマやフライ返しなどを吊るせるようになっています。棚には調味料など入れるようになっています。この部分もスマートキッチンと全く同じです。
最後にキッチン上の吊り戸は三段。高さは調整が可能です。
メインのキッチンとして利用するのには、背面のカップボードがないことから、収納力は劣ります。
間取り
セカンドキッチンを設置する際に、間取り作成で注意が必要な点についてまとめておきます。
どの部屋に設置するの、部屋の広さは?
セカンドキッチンは約1畳(2マス)のスペースが必要となり、さらに使用する人が立つスペースとしても0.5畳程度は必要になります。
さらに食材の保管として冷蔵庫を設置する場合には0.5畳程度のスペースを確保しなければいけません。
冷蔵庫のコンセントも忘れずに計画しておきましょう
つまり2畳程度のスペースは最低でも必要となりますので、6畳の部屋に設置したのでは自由に使えるスペースは圧倒的に不足します。最低でも8畳前後の広さの確保が必要です。
給気口をどこに設置するのか
セカンドキッチン設置の最大の難所はズバリ給気口の位置かもしれません。
部屋の外壁に面して、窓、レンジフードからの排気口、そして給気口を設置しなければいけません。外壁が一面しか取れない場合、これがかなり難しくなります。
居室として利用する部屋は、建築基準法上、採光や換気のための窓の設置が義務付けられています。
我が家の場合を見て下さい。左の図面が打ち合わせ途中のもの、右が間取り確定後の図面です。
セカンドリビング(ファミリールームと表記)はバルコニーに面した側にしか、外壁と面した壁を確保していませんでした。
しかしこの間取りでは、給気口(給気ファン)と排気口(排気ファン)の位置が近すぎ、ショートサーキットとなってしまうことからこの部分の変更を求められました。
結局セカンドリビングの間取りの変更を余儀なくされました。
苦肉の策として
- 洗面所の引き戸がなくし、セカンドリビング(8畳)と洗面所(1畳)を1部屋の扱いに変更
- 洗面台の上に吸気口を設ける
ことで解決しましたが、やはりリビングと引き戸一枚だけで接してしまったトイレの位置が非常に悪く、音と臭いの面で使い勝手が悪くなったのも事実です。
我が家のケースでは間取り(部屋の位置どり)が固まった後からこの問題が発覚したため、このような変更を余儀なくされました。セカンドキッチンを導入する予定の場合、この給気口の位置をどうするのか、初めから念頭に置いて間取りを考えることが大切です。
最後に
セカンドキッチンを採用例は少なく、我が家のような共有二世帯住宅での導入が大半かと思います。
セカンドというよりは、ミニキッチンとしての位置づけが強く、メインの料理はキッチンで、軽食を作ったり、お茶を入れたりするのはセカンドキッチンで、という使い方になると思います。
二世帯となっている間は、あれば便利な設備なのですが、後々単世帯となった場合には無用の長物となる可能性もあります。また水回りを増やすことは、掃除面や維持するコストまで考えるとデメリットも多くあります。
親世帯と子世帯との関係は、それぞれの家庭で異なるため、一概に必要・不必要の結論には至りませんが、間取りに及ぼす影響もあるため、導入にあたっては慎重に検討されることをおすすめします。
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