「店頭表示金利」、「適用金利」の違い、わざわざ2つの金利表示をする理由

閑古鳥です。

金融機関のホームページで住宅ローンについてを調べようとすると、初めての方がまず戸惑うのが金利の表示方法ではないでしょうか。

「店頭金利」、「優遇金利」、「適用金利」、「基準金利」と様々な金利の名称が登場しますが、「一体この金利ってなにを意味するの?」と疑問に思ったことはありませんか。

実はこの金利の名称については正式な決まりがある訳ではないことから、各銀行とも表示方法がバラバラ。

ただでさえ理解するのに骨が折れる住宅ローンの商品内容を、余計に分かりずらくしている要素の一つです。

金利表示方法にはどのようなものがあるのか

店頭表示金利って何?

店頭表示金利店頭金利基準金利とも呼ばれています。

各金融機関が貸し出しを行う際の期間ごとの基準になる金利のことです。

この金利は各金融期間が市場の動向を考慮して自由に決める金利となっているため、金融機関によって店頭表示金利は異っています。

また店頭表示金利は常に一定ではなく変動しますので注意してください。

現在ではこの店頭金利がそのまま住宅ローンの借入の金利となっているケースはごく僅かしかありません。

適用金利って何?

実際に融資される際に使われるのが適用金利となります。

適用金利優遇金利借入金利とも言います。

これは店頭表示金利から引き下げが行われた、実際に借入の際に適用される金利のことです。

店頭表示金利と適用金利は

適用金利=店頭表示金利-金利引き下げ幅

という関係になっています。

「店頭金利」=定価、「適用金利」=値引後の価格、と言い換えると分かりやすいと思います。

適用金利が実際に借入をする際の金利となりますので、検討の際には店頭表示金利ではなく、この適用金利で比較したり、シミュレーションしないと意味がありません。

金利表示方法の具体例と面倒な表示方法をとる理由

具体的な金利表示方法を見ておきましょう。まずはこちらをご覧ください。

(出典:三菱東京UFJ銀行HP

こちらは三菱東京UFJ銀行の2017年5月の変動金利タイプの説明です。

「2.475%」、「-1.85%」、「0.625%」の3種類の金利が登場します。

この金利から分かるのは

「審査結果などから最大に優遇される方の金利は、店頭表示金利から全期間で1.85%を優遇した金利を適用します。その方が2017年5月に借入する場合は現在の店頭表示金利2.475%から1.85%を優遇した0.625%の金利となります。」

ということです。

こんな面倒な表示をせずに、5月の変動金利は最優遇で金利0.625%と表示しないのでしょうか?

それには理由があります。

適用される金利というのは、借入する人の*属性(年収、勤務先、担保の状況等)により異なるため、店頭表示金利のような基準になる金利を設けておかないと、ローン利用者によって異なる金利の表現が面倒になるからです。

(*)金利の引き下げには属性に基づく場合の他にも、ポイント制(給与振込やカードローン契約などをポイント化したも)によって決まる場合、審査に通過すれば最優遇の金利が適用される場合もあります。

このような金利表示がないと

「2017年5月に最優遇金利0.625%で借入した方の金利は0.675%に上昇しました。最優遇金利で借りていない方は、2017年5月のあなたの金利から0.625%を引いた金利を0.675%にプラスした金利が適用になります。」

と大変分かりにくい表現を使うことになります。

そこで店頭表示金利を使えば、様々な優遇幅の顧客に対して「借入期間中、店頭表示金利から○%引き下げた金利が常に適用されます。」と分かりやすく表現することが出来るのです。

最後に

店頭表示金利と適用金利については

  • 借入時に適用される金利(適用金利)は店頭表示金利とそこからの金利引き下げ幅によって決まっている
  • 引き下げ幅は借入する人の属性や取引状況などによって決まる

の二点を覚えておけば金利表示方法は簡単に理解できると思います。

特に固定金利型住宅ローンを検討する場合、この金利表示をしっかりと頭に入れておかないと、通期優遇型タイプと当初優遇型タイプの違いについて理解するのが難しくなります。

さらに「適用金利」は返済期間中に延滞をした場合には、取り消されてしまう点にも注意しておく必要があります。