フラット35だけではない、民間住宅ローンの全期間固定金利という選択肢

閑古鳥です。

フラット35Sの金利優遇措置も3月31日申し込み受付分をもって終了となりますが、4月から新たに導入されるフラット35子育て支援型の概要についてはまだ適用条件の詳細など発表されていません。

3月の住宅金融支援機構債券の発行条件発表、3月のフラット35金利と「子育て支援型」0.25%優遇はどうなったのか?
閑古鳥です。2月17日に3月の住宅金融支援機構債券の発行条件が発表されました。 3月のフラット35はどうなる 3月の機構債の発行...

子育て支援型は5年間0.25%の金利優遇が行われますが、フラット35Sの金利Aプランの10年間0.3%の金利優遇に比べるとインパクトが弱い気がします。

全期間固定金利と言えばフラット35がすぐに頭に浮かびますが、一昔前と違い全期間固定金利型の住宅ローンに力を入れている民間金融機関も増えてきています。

今回はそんな全期間固定金利型の住宅ローンの現状とフラット35との比較をして、選択肢となりうる住宅ローンがあるのか見ていきたいと思います。

全期間固定金利型住宅ローン

金利の低い住宅ローンを探す方法

住宅ローンを販売している金融機関は全国に300以上あります。金利は毎月変更されますので、それぞれのHPを確認するのでは膨大な手間暇が必要です。

また「住宅ローンの比較サイト」ですが、これは参考にしない方が良いと思います。なぜかと言えば比較サイトは広告主である金融機関の住宅ローンを紹介し、契約させるのが目的だからです。

お勧めしたいのは住宅金融普及協会のサイトです。ここでは全国の金融機関が取り扱っている住宅ローンの金利情報を提供しています。

全国の金融機関の住宅ローン金利の情報を毎月更新しています。住宅ローンを金利の低い順に並べ替えて比較・検討することができ、また、都道府県やキーワード等により絞り込んで検索することができます。

こちらのサイトでは金融機関名の検索や金融機関の所在地域による検索は勿論のこと、ローンの期間ごとに安い金利の順にソートする機能も兼ね備えています。

低い金利の長期固定型住宅ローンの商品

第十六銀行「超長期固定金利住宅ローン」

金利:1.03%(借入期間21年以上35年以下)

保証料:1000万円35年借入の場合206,600円(一括前払方式の一例)

事務手数料:32,400円

岐阜県に本店を置く地方銀行の第十六銀行の商品です。フラット35の金利が1.12%ですから、それより0.1%近く低いローンになります。昔から「名古屋金利」は有名ですが、それを地で行くような金利設定には驚きです。

ただしこのローンを利用するには給与振り込みを同行に指定するなどの条件があり、利用できる地域が自ずから限られてしまうのは残念なところです。

三菱東京UFJ銀行「ずーっと固定金利コース」

金利:1.31%(借入期間31~35年)

保証料:1,000万円、借入期間30年で191,370円(一括前払方式)

事務手数料:32,400円

全国に支店を持つ都市銀行の住宅ローンからも一つご紹介しておきます。

三菱東京UFJ銀行「ずーっと固定金利コース」です。金利は20年以上以上は5年刻みに三段階に分かれた設定となっています。

固定21~25年 年1.27%
固定26~30年 年1.35%
固定31~35年 年1.41%

さらに金利が年▲0.1%となるエコサポート特典があります。条件は

①新たに住宅ローンのずーっと固定金利コースを利用する場合

②当行指定住宅メーカーにて新たに物件を建築・ご購入、「オール電化・エネファーム・エコウィル・エコジョーズ・ハイブリッド給湯器・エコキュート・エコフィール」のいずれかと、「太陽光発電システム」を搭載する場合

①、②の条件を満たす場合利用可。

指定住宅メーカーは旭化成ホームズ株式会社、株式会社一条工務店、スウェーデンハウス株式会社、住友林業株式会社、セキスイハイム、積水ハウス株式会社、大和ハウス工業株式会社、トヨタホーム株式会社、パナホーム株式会社、ミサワホーム株式会社、三井ホーム株式会社、三菱地所ホーム株式会社の12社。一条工務店もしっかりとラインナップされていますので、利用できますね。

ただしこのローンも給与振り込みなどの条件がありますので、詳しくはHPの利用条件をご覧ください。

フラット35と全期間固定金利型の住宅ローンの比較

トータルコスト

フラット35と民間金融機関の住宅ローンでは融資にかかる総コストの構成要素に違いがあります。

民間金融機関のローンとフラット35では表面上の金利の比較だけでは優劣が良く分からないため、支払総額を算出して比較していく必要があります。

大きな違いはフラット35の団信(団体信用生命保険)と、民間金融機関のローンの保証料にかかるコストになります。

もっともフラット35の団信への加入は任意となっていますが、債務者の死亡による残された家族の負担を考えれば加入もしくはそれに代わる保険は必須と考えて良いかと思います。

なおフラット35の団信は金利換算で約0.36%となりますので、簡易的に比較する場合には「表面金利+0.36%」とすれば比較しやすいと思います。

総支払額の比較

では実際にシミュレーションしてみます。前提条件を

借入金額 3000万円、借入期間 35年、返済方法 元利均等返済、ボーナス払いなし

として検討してみます。

フラット35の代表としてi-flat(一条住宅ローン)を使い、先ほどご紹介した二行のローンと比較してみます。

i-flat(一条住宅ローン)

金利:1.12%

融資手数料:0.432%(キャンペーン期間中のため左記手数料、税込)

結果は

i-flat ずーっと固定金利コース 超長期固定金利住宅ローン
総返済額(元利金合計) 36,276,809 円 37,417,380 円 35,744,520円
事務手数料 129,600円 32,400円 32,400円
団信 2,043,300円 0円 0円
保証料 0円 618,300円 619,800円
総支払額 38,449,709円 38,068,080円 36,364,520円

第十六銀行のケースは金利差から圧倒的に有利となりますが、三菱東京UFJ銀行の超長期固定ローンでも総支払額はi-flatに比べて少なくなるという結果となりました。

(注意)保証料は一般的なケースとなっていますので、審査結果によっては変動する場合もあります。

最後に

如何でしたでしょうか?フラット35の4月以降の金利優遇が不透明な現状では、民間金融機関の提供する超長期の住宅ローンを検討してみるのもいいかもしれません。

今回取り上げませんでしたがフラット35でも「保証型」と言われるローンをアルヒ、日本住宅ローンが取り扱いを始めています。自己資金が住宅購入の20%以上の場合、フラット35の金利がさらに低く設定されており、該当する方はこちらも検討してみてもいいかもしれません。

フラット35「保証型」についてはこちらの記事をご覧になってみてください。

フラット35(保証型)って何?条件次第では通常のフラット35に比べてお得な住宅ローン
フラット35には大多数の金融機関が取り扱う「買取型」の他にも「保証型」と呼ばれる商品があります。取扱金融機関は少ないものの、自己資金が多いケースでは買取型に比べて金利が低く設定されているなどメリットが大きいものとなっています。商品内容を理解してローン選びの選択肢を増やしましょう。