フラット35の機構団信が10月より大幅な制度変更を実施、保険料率も引き下げへ

閑古鳥です。

住宅金融支援機構と民間金融機関の提携による住宅ローンの「フラット35」が、10月申込分からの団体信用生命(以下機構団信)の制度変更を発表しました。

4月からの制度改正については先日取り上げたばかりですが、今回取り上げる改正は今年10月以降の申込分からとなります。

話題になっていた「フラット35子育て支援型」に加えて、当初3月末までの受付とされていたフラット35Sの延長も発表されました。その他にも新しくアシューマブルローン(債務継承型ローン)も導入されています。それぞれの制度の気になる内容を見ていきましょう。

これまでの機構団信と比較して「補償内容の充実」、「保険料の支払い方法の変更」、「保険料率の引き下げ」の3点で比較的大きな変更が行われます。

今回の改正、フラット35での借入をご検討されている方にとっては朗報かと思われます。

機構団信の制度変更点

改正内容を個別に見ていきましょう。

補償内容の充実

現行の機構団信において保険金が支払われるケースとしては

  • 「加入者が死亡した時」
  • 「加入者が所定の高度障害状態となった時」

となっています。このうち高度障害状態を判定する基準が曖昧だった点が改正になります。

この高度障害状態については、基準をめぐって請求時のトラブルやクレームが多いことから、判定基準の明確化は、被保険者にとっては支払時に限らず、加入する際の判断材料としても、安心感が増すことになります。

新制度では身体障害者手帳の交付や介護認定などの公的制度と補償要件を関連付け、どのような状態になった場合に保険金が支払われるのか、客観的な判定に基づくものに変更が行われます。

具体的には

機構団信の補償内容の高度障害状態が身体障碍保障へと変更されます。

現行機構団信と新機構団信の補償内容の変更点

さらに

3大疾病付機構団信でも補償内容の高度障害状態が身体障碍保障へと変更されるとともに、介護保障が追加されます。

3大疾病付機構団信の現行制度と新制度の補償内容の変更点

これまでの高度障害補償で対象外だったペースメーカーの植え込みや人工透析を受けるなどの日常生活で制限を受けるケースが対象となる一方で、身体障害者福祉法に定める障害等級(1・2級)の「身体障害者手帳」を交付が支払要件となったことから、これまで保障対象だったものが外れているなど保障される範囲に変更があります。

詳しくはフラット35のHPあるいは重要事項説明書等で確認されることをお勧めします。

保険料の支払い方法の変更

機構団信の特約料(保険料)の支払い方法が現行の年一回払い(口座引き落とし、クレジットカード払い(現在停止中))から、保険料が金利に上乗せされ、毎月の支払いに組み込まれるように変更されます。

年一回の保険料支払いの場合、これまでは借入金3000万円で、初回の保険料の支払いは107千円のも上ります。年一回に多額の保険料を支払うのではなく、毎月分割にすることで保険料支払いの負担を毎月均等化することで軽減する効果が生まれます。

保険料率の引下げ

保険料率の引き下げが実施されます。

機構団信の値下げ

現在の機構団信の保険料は年率0.358%です。この保険料が新しい機構団信では年率0.28%と約0.08%の引き下げとなります。

今月のフラット35の総支払額でシミュレーションしてみます。

前提条件は借入金額1000万円、借入期間35年、金利1.12%、元利均等返済、事務手数料は考慮していません。

現行団信 新団信
総支払額 12,773,098 円 12,654,834 円
(うち金利分) 2,092,098 円 2,654,834 円
(うち団信保険料分) 681,000 円 0 円

新制度の方が1000万円あたり118千円総支払額が少ない結果となりました。借入金額3000万円の場合だとその差は約354千円となり、かなり大きな金額になってきます。

(注意)これとは別にフラット35Sは9/30申し込み分までが0.3%引き下げ、10/1以降申し込み分は0.25%の引き下げとなっていますので、フラット35Sの利用を予定している場合には保険料の差は上記シミュレーションより若干少なくなります。

3大疾病付機構団信、デュエット(夫婦連生)の値下げ

3大疾病付機構団信が「借入金利+0.24%」に、デュエットは「借入金利+0.18%」となります。

借入金利には機構団信の0.28%が含まれていますので、0.28%をそれぞれに加えて、3大疾病付機構団信が0.52%、デュエットは0.46%となります。

現在の3大疾病付機構団信が0.547%、デュエットは0.557%なので、それぞれ0.027%、0.097%の値下げとなります。

最後に

10月1日以降申し込み分から変わる機構団信ですが、かなり大幅な制度変更となっています。

機構団信の保険料率が引き下げとなったことから、これまで男性の場合おおよそ35歳までは保険料の支払いが少なくなると言われていた保険会社の収入保障保険との比較も変わってきます。

保険料については保険会社や健康状態によっても異なりますので、今回は割愛しますが、借入時の年齢が若い方で収入保障保険の利用を検討されている方は、保険会社のシミュレーションと機構団信の比較も再度確認されてみてはいかがでしょうか?