一条工務店i-smartで共有二世帯住宅建築に必要となる費用は、単世帯の価格と比較してみました

一条工務店i-smart二世帯住宅家の値段・坪単価
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閑古鳥です。

我が家のi-smartの建築に掛った総額について記事で取り上げたことがあります。

一条工務店i-smartの価格はいくら?我が家の見積り金額と坪単価を公開します
一条工務店i-smartの建築にはどのくらいの費用が掛かるのか。検討中の方には最も関心があることではないでしょうか。我が家が建てた際の見積内容をご覧いただくとともに、2018年の最新の坪単価についてもご紹介します。

我が家の場合、玄関と浴室を両世帯で共有して使用、キッチンと洗面所についても一部を共有で使用する共有型二世帯住宅となっています。

二世帯住宅では家の建坪が大きくなるのは勿論ですが、必要な設備なども増えるため、多くの費用が必要となります。一般的に、夫婦と子供だけの単世帯の住宅と比べると500~1000万円位程度多くの金額が必要と言われています。

二世帯住宅とは言え単世帯住宅に近い我が家ですが、それでも単世帯と比較してどの位多くの費用が必要になったのか、我が家の例から試算してみました。i-smartで二世帯住宅をご検討される場合の目安にしていただければと思います。

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二世帯住宅の種類

一口に二世帯住宅と言っても、そのタイプは様々な種類に分かれています。一般的には

  1. 同居型二世帯住宅
  2. 共有型二世帯住宅
  3. 完全分離型二世帯住宅

の三種類に区分されていることが多いようです。

1の同居型は、寝室は分かれるものの、それ以外の玄関、水廻り、LDKなどすべてのスペースを共有している二世帯住宅になります。単世帯の建築費用と比較しても、ほとんど変わらないケースがほとんどです。

2の共有型二世帯住宅は、玄関は共有しますが、そのほかのスペースの共有に関しては、様々なパターンがあります。キッチン、風呂、トイレ、洗面など水廻りの共有に関して様々なパターンが有るが故に、費用に関してもかなりバラつきが出てきます。

3の完全分離型二世帯住宅は、それぞれの世帯が玄関を別々に持ち、独立性がかなり高い二世帯住宅になります。建物内部や外部で行き来が出来るものの、生活スペースは一階と二階の上下に分かれていたり、建物を左右に分離しているタイプなどがあります。当然ですが、建築費用が最もかかるのはこの完全分離型になります。

我が家はこのうちの2番、共有型二世帯住宅に該当します。

共有二世帯や完全分離二世帯は設備面でプラスの費用が必要なのは当然ですが、何よりもその設備を設置するために建坪が大きくなることが、建築費用を押し上げる最大の原因となります。

どのくらいの費用が余計にかかったのか?

一条工務店i-smart 二世帯住宅

一条工務店が発行する資金計画書の建物工事の項目に沿って、具体的な金額の検証していきます。

  1. 建物本体工事
  2. 建築申請・その他業務諸費用
  3. 付帯・屋外給排水・雨水排水・浄化槽・ガス配管工事御見積書
  4. 標準仕様外工事(オプション)

建物本体工事の価格の増加分

間取り図を元にして、建物の施工面積がどのくらい膨らんだのかを見ていきます。二世帯住宅であるが故に、どのように工夫しても、施工面積は大きくなってしまいます。

施工面積はかなり抑えたつもりではいたのですが、それでも我が家の施工面積は47.03坪(155.48㎡)になりました。。

施工面積の検討

1階の間取り図からご覧ください。

共有二世帯住宅の間取り図(1F)

分かり易いように、親世帯の占有部分を青、共用スペースを緑、子世帯のスペースになる階段を黄色で塗ってみました。

親世帯の専有部分は寝室とそれに接するWIC(ウォークインクローゼット)のみ、約5.5坪(11帖)となります。

次に二階の間取り図。こちらはすべて子世帯の専有スペースとなっています。

共有二世帯住宅の間取り図(2F)

緑色部分に子世帯のリビングをゾーニングし、そこにセカンドキッチンとセカンド洗面台を置いています。

この4.5坪(9帖)分は単世帯であれば削減できたスペースかと思います(注:リビングに設置したクローゼットQP-30Aは、吹き抜けを設置するために構造上必要なスペースとなっており、これを削ることは出来ません)。

そこで仮に単世帯であった場合に必要になる家のサイズの間取り図(一階)を次のようにしてみました(部屋の配置は無視して下さいね)。

一条工務店i-smart間取り図

図面の左側の3×7マス分を削減しただけです。削った施工面積は

1階:21マス=10.5帖=5.25坪

2階:18マス=9帖=4.5坪

2階バルコニー:2.25マス(4.5マス×1/2)=1.125帖=0.5625坪

合計:約10.3坪

となっています。我が家が単世帯だったと仮定すると、必要な施工面積はおおよそ36.7坪になります。

施工面積による坪単価の違い

我が家の契約した2014年6月の坪単価は47.03坪で582千円でした。間取りを決める中で違った施工面積の坪単価が分かっていますのでこれをグラフにしてみると、施工面積と坪単価の大まかな関係が分かります。

一条工務店i-smartの坪数と単価の関係

近似値線、Y=-691.19X+614,799に36.7坪を代入し計算すると、坪単価は589.432円となります。

建物本体工事の増加額

坪単価が分かったところで、建物本体工事価格の計算をしてみます。

  • 二世帯住宅47.03坪の建物本体工事価格:27,387,957円
  • 単世帯36.7坪での建物本体工事価格:21,632,154円(=36.7坪×589,432円/坪)

二世帯住宅で増加した建物本体工事価格は5,755,802円となりました。

建築申請・その他業務諸費用の増加分

建築確認申請・完了検査申請費及び諸費用、長期優良住宅申請手続費用などがこの項目に該当します。

建築確認申請費は「確認基本手数料」と「確認加算手数料」の合計となります。確認基本手数料は申請床面積に応じて変わってきますが、100㎡超~200㎡以内は同額であることから、今回の試算に影響を与えるものではなさそうです。

付帯・屋外給排水・雨水排水・浄化槽・ガス配管工事の増加分

この項目に計上されている中で

  • 上下水道給水管取り出し工事(20㎜) 217,400円
  • 既存建物給排水管切り離し工事 24,300円

は、旧宅で使用していた水道管を、二世帯用に大きい口径のものへ設置し直したため発生したものです。

この他に仮設工事と屋外雨水設備工事(浸透式)は建物が小さくなることで費用が減ると思われますが、はっきりとした計算根拠が分かりませんでしたので、ここでは考慮しません。

二世帯住宅で増加した付帯工事等は241,700円になりました。

標準仕様外工事の増加分

オプションに関する金額です。

オプションには施工面積で価格が変わるものと、単純に設備が増えたことで増加する金額とで分類できます。それぞれ試算してみました。

面積に依存して価格が増加するもの

  1. ベタ基礎増加分 計算方法不明
  2. ハイドロテクトタイル外壁全面貼り 72,100円(施工面積×7,000円)
  3. 防犯ガラス仕様 35,020円(施工面積×3,400円)
  4. 高性能樹脂サッシ用網戸 30,900円(施工面積×3,000円)
  5. LED照明で省エネ・節電キャンペーン 30,900円(施工面積×3,000円)

以上の金額を合計すると168,920円になっています。

二世帯住宅がゆえに増加した設備

  1. 2Fオリジナルセカンドキッチン追加 342,600円
  2. 2F洗面化粧台追加(TOTO・75cm) 126,300円
  3. エコキュート変更(サンデン460ℓフルオート) 30,400円
  4. 大型ハンドル仕様(高性能樹脂サッシ) 6,000円
  5. 建具小窓施工(木彫造作タイプ) 500円
  6. 屋外用物干金物(屋外用壁付けタイプ)8,400円
  7. 室内物干しユニット(ホシ姫サマ) 24,000円
  8. ダクト工事 22,000円
  9. 宅内LAN配線工事 計算方法不明

合計で560,200円になっています。

二世帯住宅で増加した標準仕様外工事は729,120円となりました。

その他にも火災保険は、再調達価格が変化することから保険料を考慮しなければいけませんが、計算根拠がはっきりしないことからここでは割愛します。

まとめ 二世帯住宅で増加した金額

一条工務店i-smart外観

ここまでの合計をまとめると二世帯住宅で増加した金額は

  1. 建物本体工事…5,755,802円
  2. 建築申請・その他業務諸費用…0円
  3. 付帯・屋外給排水・等工事…241,700円
  4. 標準仕様外工事(オプション)…729,120円

合計6,726,622円(税別)

になりました。

共有二世帯住宅の我が家でも、単世帯と比較すると672万円もの金額が必要となったようです。消費税53万円を加えれると、この金額は725万円に膨れ上がります。

これが完全分離型の二世帯住宅ともなると、キッチン・カップボード、スマートバス、玄関ドア等々相当の金額がプラスされます。施工面積のさらなる増加も相まって1千万円前後にまで膨らむのではないでしょうか。

共有二世帯住宅であっても、家の総額だけで4千万円前後、完全分離型二世帯住宅であれば5千万円以上の出費となることは覚悟しておいたほうが良いかと思います。この他に太陽光発電のシステム、外構費用、土地代も必要に応じて掛かってきますので、総予算を把握し、慎重に検討をすることをお勧めします。

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